台湾研修2

投稿者: | 2018年12月14日

場所を郊外に移して、一輪菊の生産者を尋ねました。精興園から紹介された農家で、1輪菊を生産しています。種苗屋さんに集まった2名の生産者と共に、圃場を訪れました。ここでは、水稲の2期作が行われているそうですが、水稲を作った後に、輪菊を栽培していました。土壌消毒の必要がありません。農地は、区画整理されており灌水も整備されています。電照を行いながら生産しています。基本的には、露地作で、夏場は、台風の影響をもろに受けることがあるそうです。

高畝(約50センチ)にして、栽培されており必要に応じて灌水を行っているとのことです。60aの圃場を2回転する栽培規模とのことでした。この圃場には、白と黄色の2品種が栽培されているそうです。品種は、台湾独自の品種だそうですが、精興園からの品種カタログには興味をひかれているようでした。ただし、パテントの関係もあり、導入には壁がありそうでした。ちなみに、芽なし菊は海外にはありません。しっかり、わき目を欠く必要があり専門にパートを導入しているそうです。出荷する単価は、日本円で、20円から100円くらいの幅での出荷単価となっているようでした。

すぐ近くの圃場では、稲刈りの場所もあり、うらやましいところもありますが、台風の直撃が多そうなのが気にかかるところでした。台南まで下がると、熱帯気候となり、水稲の3期作が行われているようです。

興味深いところで、畑の耕転や、肥料撒きなど専門の業者が行い、農家はそういった農機具を持っていないそうです。トラクターはもちろん、コンバインなども専門の業者が作業委託されているそうです。通りかかった業者は、ロータリー耕を行っているところのようでした。肥料も一緒に捲き込み、高畝の畝立ても行うようです。農機具を持たないことがいいのか悪いのかわかりませんが、日本のように必要以上に重装備の農具を所有することが、その栽培規模との関係で、適正かどうか考えさせられるところでした。

肥料や農薬なども、業者から買って、菊を生産しているようです。ちなみに、菊の市場への運送も、仲間で運送業者を頼んで出荷しているそうです。

日本のように農協に当たる組織がなければそうなるのでしょう? 農業協同組合の有難みを改めて考えさせられる所でした。

午後4時、2日目の研修は、これで終了し、高速道路で、台北まで戻りました。

5時間かけて、キュウフンまで足を延ばし、そこで夕食となりました。

台中から戻るのに、東京で研修して、新潟で夕食をとるくらいの距離がありました。