新型コロナと豚コレラ

投稿者: | 2020年7月1日

今年の3月以来、 世界中で新型コロナが蔓延し、多くの被害者をだし、また、世界中の経済が大きな影響を受けてます。幸いなことに?、日本では諸外国に比べて少ない感染者でここまで経過しています。これ以上広がることなく新型コロナの終息を願うばかりです。

  一方で、輸入される切り花については、航空機の手配がつかず、順調な輸入が停止し大きな 波乱が起きているようです。必然的に、輸入の割合が大きいカーネーションや、スプレーマムなどに影響が大きくなると思われます。

  現在、世界中が、外国からの人の移動に大きな制限をかけており、旅客機に搭載する貨物はほぼ輸入が困難になっています。船便での輸入は、日数がかかります。貨物専用の飛行機は必然的にコストが高くなってしまい、今までのようなコストでは輸入が不可能になっています。世界中で起きているこうした波乱は、新型コロナの終息がなければ長引くように思われます。 

そんな中で、もうひとつのウイルスが猛威をふるっています。豚コレラ(豚熱)です。新型コロナと違って、既にワクチンがあり、当地域ではすべての豚にワクチンが接種されています。ただ、野生にいるイノシシについては別です。なんとか豚コレラを抑え込もうとしていますが、野生のイノシシによる豚コレラの伝播は、震源地から同心円状に広がり、とうとう 群馬県の我が地域にもやってきてしまいました。

現在、猟友会が捕獲したイノシシを全て血液検査してウイルスの有無を調べていますが、ここにきて、当地域でも2頭のイノシシからこのウイルスが確認されています。 群馬では、すんでのところで、豚にはワクチン接種がされており実害の出ることはないと思われますが、一方で野生のイノシシは大きな影響が出ると思われます。

この地区にも、猪小屋という地名が残っています。 おそらくですが、江戸時代以前、山からイノシシが現れる通り道にあたり、イノシシの番をするためにここに小屋を作ってあった場所と思われます。間違いなくその時代にはイノシシがおり、山から作物を荒らしに来ていたことになります。

 ところがその後、1888年にアメリカから豚コレラが日本に伝播し、明治の末から大正にかけて、東日本の太平洋岸のイノシシは絶滅したと言われています。死んだイノシシを生きたイノシシが食べ、それによってこの病気が伝わり、最終的には、絶滅したと考えられています。そうしたことが、繰り返されることになるのかはわかりませんが可能性とすると考えられます。

新型コロナは、人で、豚コレラは、イノシシによって広がっています。新型コロナのワクチンが早くできることを切望します。もう一つ、中国など外国で猛威をふるっているアフリカ豚コレラにも注意が必要です。これも、未だワクチンがありません。食肉として持ち込まれれば、豚コレラの比ではなく、豚にも、致命的な被害がでると思われます。これも、人の移動が原因になり、いったん、日本に入れば、イノシシが伝播することになると思われます。